移住者のための職づくり若者に自由を
高崎市倉渕町の天然温泉施設を運営する相間川温泉株式会社様は、人口減少の進む中山間地域において積極的な職づくりと人づくりを行っている。
日帰り温泉のみならず、食事付き宿泊施設、1棟貸切り型のログコテージ、休耕地となっていた農地を活用した市民農園「クラインガルテン」、自然環境を存分に活かした「くらぶちこども天文台」、「くらぶちサッカー場」など、様々な施設の運営を通じ、くらぶちへの誘客のみならず、運営スタッフの採用を通じ、中長期的な視野をもって、地域活性化に貢献する。
副支配人の秋山さんを訪ねると、地域の人口減少対策にずっと正面から取り組んで来たからこその実感、表面上の施策や村社会に根強くのこる問題への思いが溢れていた。
年齢を重ねた秋山さんの口から出る言葉に、地域の若者への許容力の重要性を強く感じた。
そしてその言葉の真意を確かめるべく「くらぶちこども天文台」で解説員をされるために移住された鈴木さんを訪ねると…
託された森と想いを次世代へ
烏川流域森林組合は、群馬県高崎市倉渕町、名峰・榛名山の西麓から南麓一帯と高崎市街を眺望する観音山丘陵の山林を管轄する林業団体だ。
今回、組合の若手3名への取材をさせていただいたが、この自然と関わる仕事の裏側に、問題意識と、自分がどう生きたいのかの決意、が見えた。
市川代表理事組合長の言葉を借りれば、「木一代・人三代と言われる林業、播種(はしゅ)から収穫まで数十年から百年を超える気の遠くなるような歳月を要する仕事」だからこそ、彼らは”自分がどうありたいか”という単純な一人称の軸だけではなく、先人たちや未来の人々を強く意識している。
働くことの意義、日々の暮らしへの疑問、はたまた”どう生きたいのか”を考える若者にとって、その悩みを根本から打ち壊し、思考をゼロから組み立て直すことのできる稀有な環境だと感じた。
時代がどう変遷しようと、森林が人類の生存に不可欠な事は明らか。
“託された森と想いを次世代へ”
これからの子供たちが目指す仕事の一つになっていくことを願う。