ブログプロモーションを活用する際のポイント4つ

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え~、この記事はB-Promotion中沢社長tomiyaさんとお話する機会があったため、書いている記事です(笑)

↑なんでこんな断りを入れているのか?それが今回のお話の肝かもしれません!

ではここから本題に入りますが、今回は消費者によるクチコミを利用したプロモーションについてお話したいと思います。もうすでにその辺を意識されている経営者さん、担当者さんも多いと思いますが、それはおそらく今までの広告手法の行き詰まりや、メーカー主導の商品づくりでは、消費者が受け入れてくれなくなっていることへの危機感の表れでしょう。私も広告業界に身をおく者として、今までも少なからずそういう場面に遭遇し、消費者を巻き込んだマーケティング手法やクチコミを誘発させるプロモーション活動を大々的に行った事もありました。当時はこうしたサービスを提供できる事自体珍しく、将来への可能性を感ることのできるWorkであったことをよく覚えています。なつかしぃ・・・。でもクチコミは別に新しい手法ではなく、もっとも原始的なプロモーション方法ですから、規模を問わなければ誰もが行ったことのある基本的なプロモーションではあるのですが…。

さてさてそんな過去の話はこの辺にしておいて今の話ですが、ブログをはじめとするCGMの影響力が日に日に高まってきていて、消費者によるクチコミを誘発・増幅させやすい環境が整ってきたといえます。そんな情勢のためか、ブロガーに記事を書かせてクチコミプロモーションを、という趣旨のサービスが、次々に登場して来ているようです。しかしそれらサービスは一見どれも同じように見えて、大きな違いが存在するので、しっかりと見極める必要がありそうです。

クチコミプロモーションについては以前の経験で「これはやってはいけない、これは慎重になるべき…」など、思うポイントがいくつかあったのですが、これらのブログを利用したプロモーションサービスにも全く同じことが言えるのでは?と、B-Promotionのお二方の話を聞いていて感じました。あぁ同じなんだなぁ…と。これはサービスを選ぶ企業側にとってこそ非常に重要なことなので、ここで紹介しておこうと思います。

  1. この記事は報酬を得た上でのプロモーションだ、ということを明確にするべき
    金銭あるいは何らかの付加価値を提供して記事を書いてもらう…つまり仕事として発注する以上、ブロガーさんたちが「これはこういう宣伝の仕事なんだけどね…」と記事の中で伝えることはとても重要です。一部企業がヤッチャッタ状態で非難轟々になってたりする例がありますが、“やらせ”につながる、あるいはそうでなくともそのように見られてしまう可能性があるからです。宣伝であることを意図的に隠せばいわゆるステルスマーケティングです。消費者を欺いて何がプロモーション、何がマーケティングでしょう…。消費者への裏切り行為によって、長い年月をかけ多くの社員の努力によってつくりあげられたブランドイメージも、一瞬にして粉々に打ち砕かれてしまうかもしれません。
  2. ブロガーさんは、母数でなく質を意識すべき
    クチコミの増幅は初期発信者の母数では決まりません。その人の先に何人いるのか?その人の人となり…つまり影響力や信憑性はどうなのか?そのことの方がよっぽど重要です。ただ数を打つ広告手法に限界を感じたからこそのブログプロモーションです。ただ表示されているだけでない、アツイ情報がアクションを起こさせる事を忘れてはいけません。幸いブロガーさんを媒介するクチコミでは、ページビューやユニークユーザー数などをきっちりと把握することが出来ます。
    またサンプリングによるレビューを募る場合などは、ブロガーさんの趣味・嗜好、家族構成やライフスタイルといったところまでセグメントできれば、単純なプロモーションでなく、様々なケースを想定したテストマーケティングとしてデータを抽出することも可能になるでしょう。ちなみにB-Promotionさんは、この辺へのてこ入れが着々と進んでいるご様子。
  3. ブロガーさんの発言を制約すべきでない
    発言を誘導するのはもってのほかですが、「否定的なことを書かないで!」というのもいかがなものでしょう。マイナスの面を書かれる事は避けたいと思うのは正直なところだと思いますが、”マイナスの面を書かれた”という事自体は、実はマイナスではないかもしれません。100人が体験したら、それぞれ何か違う感想を持つはずですし、全員が良いことばかりを言っているというのも信憑性がありません。また記事の面白さも半減するでしょう。きちんと選定されたブロガーさんたちであれば、頭ごなしに否定するだけの記事を書くわけもなく、メリットを強調するデメリットへの言及だったり、次回改良時には是非反映して欲しいと熱望するような思いで書かれた、とても貴重なメッセージかもしれません。そんな風に表現されたマイナスは、悪として伝播するとは私は思いません。ただし、そのまま放っておいたらマイナスのままです。それを吸収し次のアクションにどう活かせるかこそが重要で、そこでの対応によっては、より大きなプラスに変化させることが出来るはずですから。
    先ほどもふれましたが、単純なプロモーションに終わらないところがこのブログプロモーションの面白いところですね。
  4. 真の消費者と対話していることを意識せよ
    ブロガーさんも生の消費者です。いくらお金を払っているといっても単純な広告出稿のようにとらえてはなりません。「ブロガーを使ってプロモーションしている」というような感覚ではチャンスを活かしきれているとはいえません。ブロガーさんという発言力や影響力の高いスポークスマンと接する機会を得たということは、商品広告では表現できない企業姿勢を感じてもらえたり、まだ世に出ていない商品を一緒につくっているチームの一員であるような感覚を抱いてもらったりする、通常では得られない特別なチャンスなのです。ブロガープロモーションは“Amplified(仕掛け型)のクチコミ”ですが、この活動を通じてブロガーさんをあなたの企業のファンに導くことが出来たならば、“Organic(自然発生型)のクチコミ”を生み出す事につながっていくのです。もちろん下手な対応をすればアンチを生み出すことになりますから、神経質になるべきです。

ここであげた4つのポイントはブログプロモーションにのみ、ということではなく、対CGMとしての考えとも通じるものがありますよね。気付かれないようにサクラ書き込みなんてしてませんか~?腹黒いあなたの真意は、賢い消費者には見透かされていますよ! な~んてね。